臨床心理士のうたたね日記2017

臨床心理士です。日々のカウンセリングや日常で気づいたことを綴っています。

人を大事にするっていうことは何だろう?

みなさんは、大岡裁きの子供争いの昔話ご存知ですか?人を大事にするって何だろう?と考えたとき、子供のころおばあちゃんから聞かされたこの話を思い出しました。うろ覚えなので調べてみたら、こんな話でした。


子(供)争い

ある所に子供がいました。
子供の母親は一人ですが、どういうわけか母親を主張する女性が二人いました。
双方共に「私こそがこの子の母親だ」と、頑として引かない様子です。

二人の争いはとうとう収まらず、ついに大岡越前奉行所で白黒付ける事になりました。
大岡越前は二人にこう提案しました
『その子の腕を一本ずつ持ち、それを引っ張り合いなさい。
 勝った方を母親と認めよう。』
その言葉に従い、二人の母親は子供を引っ張り合いました。
当然ながら引っ張られた子供はただではすみません。たまらず「痛い、痛い!」と叫びました。
すると、その声を聞いて哀れに思ったか、片方の母親が手を離してしまいます。

引っ張り合いは終わり、引っ張りきった方の母親は嬉々として子供を連れて行こうとします。
が、大岡越前はこれを制止します。
『ちょっとまて、その子は手を離したこちらの母親のものだ』
引っ張りきった方の母親は納得がいきません。なんせ、自分は引っ張り合いに勝っているのですから。
当然、こちらの親は食い下がりました。しかし大岡越前
『私は「引き寄せた方が勝ち」などとは言っていない。
 それに、本当の親なら、子が痛いと叫んでいる行為をどうして続けられようか』
と言いました。
大岡越前は、母の持つ愛情をしっかり見切ったのでした。
これにて一件落着。
(昔話より)

本当の母性とはこういうものですね。そして、人が人を大事にするということはこういうことだろうなと私はいつも思っています。
相手が大事だと思うとき、相手が傷つかないために離れなくてはいけない関係もあることも学んできました。

そして家族療法などやっているとよく感じること、基本は親子兄弟(姉妹)で愛し合っているのにバトルが起こるとき

カウンセラーとして、どっちが正しいのか正しくないのかわからないなあ~
たぶんどっちにも正しさがあってどちらにもずれがあって どちらも光があって、どちらも闇を抱えているんだろうなあと感じることがよくあります。当たり前のことですけどね。

話はとんでしまいまとまりなくなってしまいましたが、人を大事にすることは何か、愛情を注ぐこととはどんなことかふと考えた日でした。